「徳島県魅力再発見」モニターツアー報告~1日目~

公開日 2014年04月09日

 

 

  まちづくり観光デザインセンター 代表 かとう けいこ さん から

 

  「徳島県の魅力再発見」をテーマにした モニターツアーの報告をいただきました

 

  3日間にわたるツアーの報告をシリーズでお届けします!

 

 

「徳島県魅力再発見モニターツアー報告」 

 

かとう けいこ

(まちづくり観光デザインセンター 代表)

 

  はじめに

1117日から23日の日程で、「徳島県の魅力再発見」をテーマに、モニターツアーが実施されました。

参加したのは、在京旅行代理店の企画担当15名と、トラベルライター1名、そして都市と地域をつなげるコーディネートを行っている私を含め総勢17名です。

「歩き遍路」や県南部の水産業を活かした体験メニュー、そして海の幸、山の幸を堪能させていただきました。道すがら出会った人たちから受けた、さりげないおもてなしや穏やかで懐かしい風景にほっとする3日間でした。

遍路写真.jpg

 

 

 1日目


徳島阿波おどり空港→第一番札所霊山寺→第二番札所極楽寺→第三番札所金泉寺(ご住職によるお説法)→第四番札所大日寺→第五番札所地蔵寺→徳島銀行が新人研修に活用されている歩き遍路についてのプレゼンテーション→阿波おどり会館

 

  

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<徳島県あわおどり空港。遍路の装束に着替えて旅がスタート> 

 

 

第一番札所霊山寺は、1400キロの長い修行の始まる「発願の寺」です。奈良時代に聖武天皇の勅願を受けて行基が開基した由緒あるお寺。作法を先達さんに伺い、少し緊張しながら歩き遍路スタートです。撫養街道沿いの道を西へ1.3キロ進むと、すぐに朱塗りの第二番札所極楽寺仁王門が見えます。左の「阿(あ)」の金剛力士と右の「吽(うん)」の金剛力士が守っています。続いて2.7キロ先の第三番札所金泉寺に向かいます。歩いていると沿道のお宅からおばあちゃんが出てきて、私たちに向かい手を合わせ「頑張ってください」と言って、お題目を唱えてくださいました。初めての経験ですから驚いている私たちに、先達さんから、「自分の代わりに御大師様にお参りしてもらいたいという気持ちからなのですよ」と伺い、自分だけのために歩き遍路をしているのではないことに気づき、気持ちがシャンとしました。

 

 

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       <1番札所の霊山寺> 

 

 

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<3番札所の金泉寺でご住職から、歩き遍路を怪我なく歩くための注意点を聞く>

 

 

第四番札所大日寺へは、これまでの舗装道路だけではなく農道あり、ちょっとした山道ありの変化に富む4.8キロの道のり。その後は下りで1.7キロ、奥の院の五百羅漢を通って、第五番札所地蔵寺に到着しました。金剛杖の扱いや「同行二人(どうぎょうににん)」の意味について、先達さんから説明を受けながら歩いていると、普段一人では到底歩けない距離があっという間。1日目に無事5ヶ寺を打ち終えることができ、爽快感と満足感に包まれました。

 

  

これまで抱いていた「歩き遍路はハードで、強い思いを持って八十八ヶ所の完歩を目指す人しかこの場所に来てはいけないのではないか?」というイメージが見事に払拭されました。作法を学び失礼のない服装でという前提はありますが、自分のペースで自然風景を味わいながら歩いて良いのだ、と気づきました。1日でわずか12キロ程度の歩き遍路体験でしたが、心に響くものがありました。 

  

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          <竹林の中を歩く一行>

 

 

 

その後の意見交換会の中で、徳島銀行さんから「歩き遍路の企業研修活用」についてのプレゼンテーションがありました。実は、歩きながら『歩き遍路は新人、中堅、管理職研修などに向く素晴らしいプログラムだわ』と、人材育成に関わる者として考えていましたので、既に取り組まれていると知りさすがと感じました。今後は効果検証を積み重ねそれを元にアピールをし認知度を上げて、県外にもパッケージ商品として売り出すべきだと思います。歩き遍路はツーリズムとしてはもちろん、人材教育のツールとしても、ビジネスチャンスにあふれています。 

 

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<徳島銀行から、新人研修に歩き遍路をいかしている事例発表>

 

  

 

意見交換会のあとは、1日目最後のイベント、阿波おどり見学です。阿波おどり会館の夜の部は有名連が交代で出演し、魅せてくれます。当日は浮助連でした。ステージでのおどりが素晴らしかったので、徳島市街がおどるといわれる8月12日から15日の本番はどんなに凄いのだろうかとワクワクさせられました。 

 

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<阿波おどり会館。参加者全員がステージで踊った>

 

                               2日目の報告につづく・・・

 

 

◎執筆者:かとうけいこ(加藤肇子)さん Keiko Katou のご紹介 

   

 グリーンツーリズム、ブルーツーリズム、観光まちづくりのコンサルタント

 

地域資源を活かし地域主導で組み立てる持続可能なツーリズム構築や、

 

コーディネートを担当する中核人材をどう育てるかをテーマとした講演や

 

取材等で全国を飛び回る日々。仕事の傍ら北海道大学農学部大学院博士課程

 

後期で研究中、父方が徳島県から北海道池田町に入植。札幌市在住。 

 

 

詳細プロフィールはこちらです。→かとうけいこさんのプロフィール_.pdf(79.0KBytes)   

 

 

 

お問い合わせ

全国徳島県人会連合会
TEL:088-621-2131